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07/06/29   世界で一番虚しい夜

人生、

人生には無駄がない。
森羅万象が正しく機能している。
無駄なことなどこの世にはない。

僕は最近までずっとそう思っていたのです。しかし、最近その信条に懐疑の念が芽生え始めて元気にすくすく育ってます。

本日の議題は「無駄」。

「どうでもよいこと」というのは世の中に沢山あります。個人的な話では、例えば、芸能人の破局報道などはどうでもよいことの典型です。僕に限らず、おそらくほとんどの一般人は興味がないのではないでしょうか。ワイドショーはともかくとして、朝の情報番組で他の重大事件と同様に時間を割く理由が分かりません。
まあしかし、一部の人(熱狂的なファンや業界関係者など)には有益・有用な情報でしょうし、何より当人たちには重要なことです。そういう意味では、破局報道は無駄な情報ではない、ということになります。

何事もこのように懐の深い仏のような目線で見れば無駄なことなどないのです。
と、そう思っていたのです。

今週月曜日の深夜、いつものように疲労を携えて帰宅し、食事や風呂を済ませ、さて寝る前に水を一杯いただこうとグラスにミネラルウォーターを注いでいたところ、手を滑らせてグラスが落下。フローリングのあちこちに飛散するガラスの破片と水。深夜なので掃除機を使うこともできず、雑巾で床を拭きつつガラスの破片をコンビニの袋に入れてゆく作業。そうしてお約束のように指を切ってしまい、滲み出る血を見つめて思ったのです。ああ、グラスが落下して以降、僕はなにひとつ生産的な活動をしていないじゃないかと。信じたくはないけれど、もしかして僕は今、あれほど寛大な仏の目を持ってしても無駄と言える時間を過ごしているのではと思ったのです。アルカイックスマイルが引きつったのです。
でもまあ、またグラスを買うわけだからグラスの製造メーカーにとっては無駄なことではないじゃないかといった安易な答えでは僕はごまかされないのです。

無駄ばかり。

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